A. 目的別の殺虫剤が2種類、あとは粘着トラップの計3つがあればよいでしょう。
ムカデの駆除は大きく分けて「潜み場所や通り道にいる間に駆除すること」と「建物の侵入直前に捕殺すること」、そして「建物に侵入したムカデを即座に駆除すること」の3段構えです。使用する殺虫剤や道具もその場面に合ったものを選択していくとよいでしょう。ここでは「駆除作戦の考え方と殺虫剤・道具の選び方」を解説します。
1-1.効果が長持ちする待ち伏せ型の殺虫剤
粉状の殺虫剤や水で薄めて散布する殺虫剤が該当し、散布した場所にムカデを一定時間接触させることで徐々にダメージを与え、最終的に死に至らしめます。ムカデが「よく潜んでいる場所」や「よく徘徊する場所」への散布が有効です。粉タイプ・水で薄めるタイプの殺虫剤について両者に効力の差はありませんが、このあたりの使い分けはまた別のコーナーでご紹介します。
1-2.即死ではないことと手間がかかる点に注意
一方で、殺虫剤を散布した場所にムカデを30分~1時間触れさせ続けることで殺虫効果が出るという時間差(タイムラグ)があります。つまり単純に「玄関周りへ撒いただけ」ではその効果を発揮し切れないのです。ムカデを殺虫剤の散布面としっかり触れさせるため、ムカデが隠れている場所、よく通る場所を見極めて散布しなければなりません。加えて「スコップなどで粉を撒く」や「水で薄めて噴霧器で散布する」など手間がかかることも覚えておきましょう。
1-3.簡単操作の殺虫剤・省力アイテムもあります
1本あたりの量が少ないため広範囲への散布には不適ですが、一部のスプレー式殺虫剤は手軽に噴霧出来て粉状の殺虫剤と似たような効果が期待できます。他には窓のサッシに潜み、やがて窓の開閉とともに建物内へ侵入するムカデの 対策として窓周り用のスプレー式殺虫剤をサッシ周りに散布する手もあります。また、シャットアウトSEとノックダウンダスターに限りますが「運動場に白線を引く要領」で粉状の殺虫剤を散布できるアイテムもあります。
2-1.出入り口の周りに最適
いわゆる「ゴキブリホイホイのような物」で粘着糊による捕獲し、そのままやっつけるという物理的な方法です。「殺虫剤に触れたものの、まだ死に切らずに付近を歩き回っている」というムカデが玄関や勝手口から侵入してしまうのを防止します。置くコツはムカデが歩くことの多い「壁際・建物の基礎に沿って」です。また、雨水の当たる場所では「耐水性のあるもの」を使用します。
2-2.見栄えだけが難点
「ゴキブリホイホイらしきものを置いている=何か虫が出ているらしい」というのが丸わかりになってしまうのは気がかりです。「傘置きなどの下に隠す」や「下駄箱の隅の方に置く」など目立たなくしておくのがよいでしょう。
3-1.ムカデに直接噴霧する
スプレー式殺虫剤の多くがここに属し、主に「目の前を徘徊しているムカデに直接噴霧して即座に駆除する」目的で使用されます。「家の中に突然ムカデが出現した」や「庭仕事中の不意の遭遇」という場面が当てはまるでしょう。また即効性だけでなく「散布した場所へしばらくムカデが近寄りにくくなる」という忌避効果を持つことも特長の一つです。
3-2.噴霧後のべたつきや油じみには注意
噴霧した場所に油っぽいべたつきが残る、また素材によっては壁紙や木部にシミができる恐れがあります。さらに噴霧中に溶剤臭があること、加えて火気厳禁であるため台所や暖房の付近で使用する場合は火の元を確認することも覚えておかなければなりません。
3-3.べたつきや安全性に配慮した殺虫剤
キッチン虫スプレーは「アルコールベース」であるため速乾性で、べたつきが残りません。また、有効成分も安全性の高いジョチュウギクエキスのため、屋内での使用も安心です(噴霧した瞬間、少し酸っぱいにおいがします)。もちろんコバエ類やクモ類など一般家庭で頻出の害虫にも効果がありますので、1本常備してあると心強いでしょう。
以上、ムカデ駆除の基本について解説しましたが、他にも不明な点があれば、弊社スタッフまでお問い合わせいただければと思います。なお、お問い合わせはメール・お電話のどちらでも受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。