A.うまく一ヶ所におびき寄せて、そこで駆除しましょう。
「家の周りに大きな公園がある」や「山間部にある家・旅館」で非常に多い相談です。もちろん殺虫効力が長持ちする殺虫剤を建物の周りに撒いているのですが、それでもムカデが家屋内に侵入します。この原因の一つは「あまりにもムカデが多すぎて、殺虫剤が撒かれていない場所から侵入しているものもいる」ではないでしょうか。そこで建物の敷地境界に、例えば防波堤のように「ムカデが隠れそうな場所をわざと作り出し」、それにプラスして「殺虫剤を撒いておく」というのはどうでしょうか?
庭仕事や畑仕事をされている方ならお分かりの通り、落ち葉の下や草むらの中、あとは植木鉢の下、コンクリートブロックの下に隠れていることが多いです。また、意表を突かれるケースに水道メーターの中というものもあります。一方で乾燥に弱い面があり、昼間よく日が当たりカラカラになっている場所はあまり好まないでしょう。以上をまとめると「湿気があり」、かつ「下に隠れられる場所」となります。
では、本題である「ムカデを一ヶ所へおびき寄せて殺虫する方法」を考えましょう。敷地の境界が地面であれば、広範囲を手軽に覆うことができるマルチシート(畑で使用する黒いシート)に着目します。単純にこれを敷いているだけに見せて、その実は下に粉剤を散布しておくのです。それ以外にはプランターを壁のように置けるだけ並べて置き、下が地面なら粉剤か粒剤を、コンクリートであれば液体の殺虫剤を散布するアイデアもあります。
ところが「植木がたくさん植えられている」や「起伏が激しい」という場所では物を置いて、その下に殺虫剤を仕込む作戦が困難です。その場合、現場にある「ムカデが隠れそうな場所」へ徹底的に殺虫剤を撒きます。物騒な例えですが、あちこちに地雷を敷設し、そこで各個撃破することを狙います。簡単に移動させられない灯篭・飛び石には周りに粒剤をザラザラと流し込むように散布する、隙間に叩き込むように液体の殺虫剤を吹き付けます。
本題の趣旨からは外れますが、これらの仕掛けをかいくぐって屋内に到達したムカデは、もう粘着トラップで捕殺するしかありません。一般家庭では玄関や勝手口、掃き出し窓の周り、旅館など館内が広い建物は出入り口に加えて廊下に一定間隔おきで設置していきましょう。
以上、ムカデの駆除方法について殺虫剤の選択も交えたテクニックをご紹介しました。しかし、それでもムカデが止まらない、または他の方法を紹介してほしいという声もあるかもしれません。そんな時は弊社スタッフまでメールやお電話でお問い合わせいただければと思います。状況をお聞きしながら良い方法についてアドバイスさせていただきます。