A. まず蚊が湧く場所を出来るだけ無くす。それが難しい場合は殺虫剤や蚊の捕獲器を使って解決しましょう。
最初に理解しておきたいことは、蚊の幼虫(ボウフラ)が水のある場所から湧くことです。もちろん水だけがあれば良い訳ではなく、ボウフラの餌になる落ち葉や泥が無ければなりません。従って、まず落ち葉や泥の混じった水たまりを探すことから始めましょう。
1-1. 具体的にはこんな場所
戸建ての家で考えると、マークしておきたいのは植木鉢のお皿、庭に置いたままのバケツ、水瓶、コンクリートブロックの穴、雨水桝などでしょう。もう少し具体的に知りたい場合はこちらをご覧いただければと思います。非常に小さな水たまりですが、こんな場所からもヒトスジシマカと呼ばれる白と黒の縞模様をした蚊が沸いてしまいます。
1-2. すべきこと
一にも二にも、水と落ち葉の溜まった植木鉢やコンクリートブロックを掃除することです。中に溜まった水を捨てる、落ち葉や泥が残らないよう綺麗に掃除する、そしてしばらく使わないバケツやプランターは物置にきちんと収納するなどでしょう。蚊の駆除というよりは庭の整理整頓に近い作業ですが、この積み重ねが大事です。
1-3. 清掃が難しい場所への対応
大きな水瓶、それと庭にある雨水桝は掃除に大変な手間がかかります。また掃除しても雨水や落ち葉、泥がすぐ溜まるため成果が得られにくいのが悩みです。こんな時は、清掃の他に水中に投入できるボウフラ(蚊の幼虫)専用の薬剤を利用すると良いでしょう。
1-4. 注意点
ボウフラ専用の薬剤は、ボウフラが成長して蛹から成虫になる時(羽化する時)に効きます。少し詳しく言えば、昆虫の脱皮がうまくいかないようにして死に至らしめるものです。そのため、同じように脱皮して成長する他の昆虫やエビ、カニといった甲殻類にも効く恐れがある点には注意です。また川や池にこういった殺虫剤が飛散しないようにも注意が必要です。
しかし近所の公園や空き地など自分の家の周辺で湧いた蚊が家に飛んできた場合、自分で勝手に蚊が湧く場所を掃除する、殺虫剤を撒くといったことができません。そこで庭へ蚊(成虫)に効く殺虫剤を散布する、あるいは蚊(成虫)を捕まえる機器を置くなどして他所から飛んで来た蚊を駆除します。
2-1. 蚊を駆除する殺虫剤を利用する
庭木や植え込みにいる蚊の退治に使用できるものがあります。これを噴霧器で庭木や植え込みに向けて散布します。なお、蚊は草木の葉の裏側で休んでいることが多いため、薬液が葉の裏側にまでかかるよう散布することがコツでしょう。注意点は、小児やペットが触れる場所への散布は控えるか、十分に薬液が乾燥するまで立ち入らせないようにすることでしょう。また薬剤を水で薄める際の希釈倍率を守るなどもあります。コツや注意点についてはこちらの記事でも説明しております。
2-2.蚊を捕まえる機械を利用する
殺虫剤の散布が難しい場合は蚊を捕まえる機械で駆除する方法があります。必要なものは機器本体と専用の蚊の誘引剤(機器本体に付属、交換用の別売もあり)、それとコンセント(電源)だけです。庭や家の周りに置いておくと、蚊をどんどん捕獲してくれます。約半年で3,000匹近いヒトスジシマカを捕獲したこともあり効果は抜群です。ただ置いてみたものの、あまり捕獲されている様子がない場合は、置く場所を変えてみる(例えば茂みの近く)などしてみましょう。
2-3. 蚊取り線香を利用する
これまでご紹介したような対策が難しい場合、建物の入り口や勝手口といった蚊が家の中へ入って来そうな場所へ蚊取り線香を設置しておくとよいでしょう。ただし周りに燃えやすいものが置かれていないか注意して下さい。
2-4.家の中へ入った蚊の駆除
スプレー式の殺虫剤を直接噴霧する、蚊取りベープなどを使用するなどが挙げられます。加えて、ワンプッシュで蚊を退治できる殺虫剤を利用する方法もあります。ただしワンプッシュ式の殺虫剤を使う場合、火気厳禁のため台所の火は必ず消すこと、また魚への毒性があることより金魚や熱帯魚を飼育している場所の周りでは使用を控えることなどが注意点です。
以上、蚊の対策について整理しながら記載いたしました。この他にも不明な点等がございましたらお問い合わせいただければと思います。