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新築住宅でよくある虫の相談(その2)

前回に引き続き、今回も新築住宅で発生しやすい虫についてご紹介します。
カドコブホソヒラタムシという聞き慣れない名前の虫ですが、本種について
対策と併せて解説していきましょう。
一円玉と比較して分かる通り、非常に小さな昆虫

今度はカビから発生する昆虫

カドコブホソヒラタムシはホソヒラタムシ科と呼ばれるグループに属する昆虫です。
一般にカビなどの菌類を食べて生活しています。そのため、湿気がこもりやすい場所、
結露を生じやすい場所など、カビが生えそうな環境では出現しやすい虫です。
筆者から「ヒラタキクイムシが太ったようなもの」と言われているカドコブホソヒラタムシ

こんなところで見られる

米や小麦粉といった穀物、ドライフルーツの材料になる乾燥果実を貯蔵する倉庫で
見つかることがあります。
穀物や乾燥果実が床にこぼれ落ちたりすると、そこからカビが生え、やがて本種も
発生するという訳です。
これが一般住宅の場合、湿気のこもりやすい畳の裏から発生することが多いです。
他にも巾木の隙間などから発生したという事例もあります。
畳の上にカーペットを敷くと、湿気がこもりやすくなり様々な害虫の温床となる

新築住宅で多く見られる理由

一般に新築住宅は湿気がこもりやすいため、本種のようなカビから発生する虫が
出やすくなります。
具体的に説明すると、新築の家はまだ建材が十分に乾燥していないこともあり、
しばらくの間はその水分が徐々に室内へ放出されていきます。
加えて近年の住宅は気密性が高く、部屋を締めきっていると多湿になりがちです。
そうなるとカビの発生に適した状況となり、本種のようなカビから発生する昆虫も
増加するという流れです。

やはり木材害虫に間違えられやすい

他人の空似が多いヒラタキクイムシ
前回ご紹介したコクヌストモドキと同様、本種もヒラタキクイムシに酷似します。
そのため「家の壁や床、柱といった木材が食い荒らされてしまう」というような
無用な心配を招きます。
特に新築住宅の場合、建てて早々に木材害虫が発生したとなればショックが大きく、
場合によっては訴訟に発展しかねません。
肉眼でヒラタキクイムシかどうかを判別することは専門家でない限り難しいですが、
代わりに家屋に見られる被害の様子から簡単に判断する方法があります。
ヒラタキクイムシの場合は「壁に画鋲で突いたような小さな穴が複数見られる」や
「穴の下にきな粉のような木屑が散乱する」というような異常が見られます。
そういった異常がなければ、カドコブホソヒラタムシの可能性が高まるでしょう。

具体的な対策はカビへの対処

本種はカビから発生するため、まず室内を適度に乾燥させることが第一歩です。
定期的な換気をする、部屋の隅に積み上げた荷物を整理する、壁に棚やタンスを
密着させすぎないなど風通しを良くすることを心がけましょう。
他には畳の天日干し、黒ずんでいてカビが発生しているように見える場所への
除カビ剤を用いた清掃も効果的です。
さらに畳の隙間、巾木と床の隙間、窓のサッシの隙間への殺虫剤散布も有効です。
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