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ネズミ捕り(粘着板)の選び方

Q. ネズミ捕りの種類が多く、何を選べばいいのか分かりません

A. まず「ネズミ捕りの特徴」と「どんな時にお勧めか?」を整理しましょう。

見ておくべきポイント

様々な種類が販売されているネズミ捕りですが、ぱっと見て分かる違いに「入り数」や
「粘着板の大きさ・色」が挙げられます。
加えて専門家の視点からは「耐水タイプかドライ専用タイプか?」も重要な項目です。
それらを踏まえて、以下に「どんな特徴のもの」が「どんな場面で使いやすいか?」に
ついて記載します。

1.耐水タイプとドライ専用タイプ

耐水タイプが推奨される場面

商店街や地下街、百貨店の飲食店では営業が終わった後にネズミが厨房に出没する場合、
ねずみ捕りを床に敷いて帰ることがあると思います。
この時、床は閉店前の清掃により水で濡れていることが多く、その上に粘着板を敷くと
水でふやけてしまい、1回使用しただけで駄目になることも珍しくありません。
こういった場面では耐水タイプのネズミ捕りを選ぶ必要があります。
厨房の床は耐水性能が求められる典型的な場所

ドライ専用タイプが活躍する場面

一方で家の中、オフィスの中、家屋・飲食店・食品工場の天井裏など水気が無い場所では
ドライ専用タイプのネズミ捕りが利用できます。
別に耐水タイプの物を使ってもよいのですが、価格を比べると耐水タイプの方が高いため
敢えて選ぶ必要はないでしょう。
ただし、飲食店などで「厨房の床にも天井裏にもネズミ捕りを設置したい」という時は
耐水タイプとドライ専用タイプの両方を在庫することが煩わしくなります。
この場合は思い切って耐水タイプで統一してしまうという考え方もあると思います。
天井裏や家の中・オフィスの中はドライ専用タイプでも大丈夫

2.大きなネズミ捕り

1枚で広範囲をカバーできることが利点

デパートの食品売り場などで、営業時間終了後に商品陳列棚の周りをネズミ捕りで囲み、
ネズミが近づけなくする方法があります。
この場合、サイズの大きいネズミ捕りの方が敷く枚数が少なくて済み、かかる時間や
手間を削減することができます。
とりわけお店の閉店から従業員の退出まで時間は限られており、素早く作業を済ませる
必要があることから、このようなネズミ捕りを利用する手段もあります。
大きなネズミ捕り(左上)は、普通のねずみ捕りの2倍以上のサイズ
陳列棚を守るために大きな粘着板を敷いている事例

3.枚数の多さ・少なさ

大事なのは徹底的に敷き詰めること

枚数は、一般家庭など「敷く場所が限られている場合」は20枚入りの物や2枚入りの物を
必要な枚数分購入する考え方で問題ないでしょう。
これが飲食店や百貨店、食品工場など面積が広い現場になると、100枚入りの物が推奨
されます。
その理由は、広い場所へまばらに敷いただけではネズミに回避されてしまう可能性が高く、
反対に足の踏み場がないほど敷き詰めてやれば捕獲される確率が上がることにあります。
ただの物量作戦で芸が無い対策に見えますが、実はこれが粘着板を使用する上でかなり
重要な考え方となります。
敷き詰め作業中の様子

4.ネズミ捕りの色

効果というよりは人目に配慮?

同じネズミ捕りでも「黒色の方が目立たないので捕れやすい」という憶測があります。
しかし、あくまで筆者の経験ですが「ネズミ捕りの色と捕獲率の良し悪し」はさほど
関係が無いと考えられます。
もちろん「今まで茶色のネズミ捕りばかりだったのを、ある日突然全部黒色に替える」
というネズミを幻惑させるような使い方は面白いと思います。
それよりは「黒っぽい方が人通りの多い場所に設置しても目立ちにくい」という利点を
活かした方がよいかもしれません。

他にも疑問があれば弊社スタッフまで

以上、ネズミ捕りの選び方について解説しましたが、それら以外にも疑問点や不明点が
あれば、弊社スタッフまでお問い合わせいただければと思います。
なお、お問い合わせはメール・お電話のどちらでも受け付けておりますので、お気軽に
ご相談ください。