虫のプロが害虫の駆除方法、殺虫剤の使い方をご紹介
プロだから知っている虫と殺虫剤のノウハウ

上手な殺鼠剤(毒餌)の使い方

Q.殺鼠剤を使用する上で何かコツはありますか?

A.一にも二にも、きちんと食べさせる工夫をすることに尽きます。

殺鼠剤に関する誤解

一般に「毒性の強い殺鼠剤が一番よく効く殺鼠剤」と考えられがちですが、現実的には
「ネズミがきちんと食べてくれる殺鼠剤こそ一番よく効く殺鼠剤」と言えます。
つまり「どの殺鼠剤を使用するか?」よりも「どうやって食べさせるか?」が大切です。
今回はそういった殺鼠剤の使用に関するワンポイントを解説します。

1.ネズミの好きそうな食べ物と混ぜる

ネズミの被害に遭いやすい食べ物がある場合は特に有効

「家の中で米の袋ばかり齧られる」や「お店に並べている商品の中で特定のお菓子だけ
被害に遭う」という場合、これを利用することを考えます。
この「よく食べる物」と殺鼠剤を調合すれば、「食べさせやすい殺鼠剤」が完成します。
「特に好んで食べる物は無い」という場合は1センチ角くらいに切った食パン、または
ペットショップで販売されている鳥の餌(ヒマワリの種など)でよいでしょう。
食パンを用いる場合、こんな感じでカットする(もう少し細かくてもいい)

多く混ぜれば効くという訳ではない

詳しくは弊社商品ページに記載されている通りですが、「殺鼠剤をたくさん混ぜた方が
よく効く」という訳ではありません。
「量が多ければ多いほど劇的に効果が上がる」ことはなく、むしろネズミに「餌の中に
何か変な物が混じっているようだ」と無用な警戒心を与えることになり逆効果です。
うっすら青くなる程度(半分青い?)が目安

2.あちこちに設置する

たくさん置くほどネズミが殺鼠剤を食べる確率は上がる

また、ネズミがきちんと食べに来てくれる工夫も重要なので複数の場所へ設置しましょう。
「姿をよく見かける場所」や「物がよく齧られるところ」、「糞をよく見かける場所」が
設置場所として候補に挙がります。
分からない場合は家具と壁の隙間、天井裏、倉庫や物置などに設置してみましょう。
黒い糞が点々としている場所は活動が多い

設置の注意点

前提条件として「人やペットが触れない場所に置く」と「ネズミが来そうな場所に置く」
ことを理解しておきます。
特に屋外に設置し、ペットや野生動物の誤食が心配な場合は専用の容器を利用します。
海外(アメリカ)における殺鼠剤専用容器の設置事例

1週間から10日くらいは様子を見る

ところでネズミ、特にクマネズミは警戒心が強く、殺鼠剤を設置してもしばらく様子を
見るだけで食べに来ないのが普通です。
大体の目安ですが、設置後1週間から10日は食べに来ていなくても心配する必要はなく、
2週間くらい経っても食べに来ないようであれば設置場所を変えるくらいでよいです。

3.食品の保管、生ゴミの廃棄を徹底する

殺鼠剤しか食べるものがない状況が理想

他に殺鼠剤の効果を左右する要因として「現場にどの程度ネズミの餌になる物があるか」が
挙げられます。
周りに餌が多いほど殺鼠剤を食べに来てくれる確率は当然下がりますので注意が必要です。
具体的には「食品を密閉できる容器に入れて保管する」や「生ゴミはすぐに捨てる」、
「ゴミ箱はきちんと蓋ができるものを使用する」などの対策でしょう。
厨房の床のゴミはきちんと片付けておく(流石に魚は食べないとは思うが)

他にも不明な点があれば弊社スタッフまで

 以上、殺鼠剤の使い方について要点を解説しましたが、他にも疑問点や不明点があれば、
弊社スタッフまでお問い合わせいただければと思います。
なお、お問い合わせはメール・お電話のどちらでも受け付けておりますので、お気軽に
ご相談ください。