A.ネズミ捕りの種類と置き方を変えれば解決できることがあります
地下街や駅前ビル、百貨店の飲食店の方から時々寄せられる「ネズミ捕りを敷いているのに 明らかにネズミがそこで活動している、そして何故か捕獲されない」という相談。 考えられる原因の一つにネズミが「ネズミ捕りを視認している」、かつ「これは以前仲間が 殺された危険な物だ」と理解し、回避している可能性が挙げられます。 このような経験を積んだネズミは我々プロでさえ手を焼く存在ですが、少し工夫を加えれば 簡単に捕獲できる場合もあります。 今回は想定されるネズミの動きや使用するネズミ捕り、敷き方のコツをご紹介します。 (捕獲されたネズミの写真が掲載されていますので、閲覧の際はご注意ください)
ネズミ捕りの縁には糊が無い=安全であると知る
最初はネズミ捕りを危険な物とみなし、敷いてある場所をうまく避けながら移動します。 (ただ、敷き詰めると「そこにネズミが近寄れない」という抑止にはなりますが) 問題なのは、そこから「ネズミ捕りの縁、つまり台紙部分には粘着糊がついてない」と 学習し始め、「縁の上を歩くネズミ」が報告されていることです(※1)。 つまり「縁の部分は安全」と知って「ネズミ捕りを回避する」ネズミもいるのです。 ※1引用文献:平尾素一:クマネズミ、粘着板を避ける, 環境管理技術 31(1), 1-5, 2013-02 環境管理技術研究会
縁の部分が一部取れるネズミ取り
このような「ネズミ捕りの弱点を理解している賢いネズミ」には、その裏をかく作戦で 挑んでみるとよいでしょう。 ここで使用するのはグルットプロR3というネズミ捕りで、これは縁の部分(長辺側)を 切り離すことができます。 特に「ネズミ捕りを避けるのは体が縁に触れてからでいい」と慢心しているネズミには 効果的でしょう。
まずは一斉に交換してみる
敷き方ですが、ひとまず普段床一面に敷いているネズミ捕りを全てグルットプロR3に 交換してみるとよいでしょう。 筆者が実際にお客様の現場をお借りして設置させていただいたところ、一晩で大きな クマネズミを捕獲することができました。 また、現場の方からも「普段は小さめの幼獣しか捕獲されず、久しぶりの大物捕りに なった」とのコメントをいただきました。 このように少し作戦を変更するだけで案外あっさり捕獲できることもありますので ちょっと打つ手がなくて困っているという方は是非一度お試し下さい。
現場の変化よりネズミの動きを想像する
他には「いつもきれいに並べておいたはずのネズミ捕りが荒らされている」という場合、 ネズミが縁に沿って強引に突き進んだ後なのかもしれません。 そういう時は普段使っているネズミ捕りを敷きつつ、その中にこっそりグルットプロR3を 紛れ込ませておく敷き方も効果的と考えられます。 ある程度好きに回避させておき、突如として縁の無いグルットプロR3と接触させることで 動揺を誘い、捕獲に繋げられるでしょう。 ネズミ駆除の最終局面はしばしば壮絶な頭脳戦になりがちで、彼らの動きを想像しながら 「何が一番適した方法か?」と考えることも非常に大事です。
以上、捕獲が難しいケースでのネズミ捕りの使い方・考え方について一例を解説しました。 他にも疑問点や不明点があれば、弊社スタッフまでお問い合わせいただければと思います。 なお、お問い合わせはメール・お電話で受け付けておりますので、お気軽にご相談下さい。